第21章 いざ!出陣!【21】
『うっ…うっ…』
鶴丸「主、泣かないでくれないか?」
『鶴丸離して!呪いに喰われるのは私一人いい!離せーー!』
私はいつも以上に暴れたが鶴丸は離してくれなかった
鶴丸「主、こっちにも呪いがかけられてるな、これは俺が上書きしてやるぜ!」
すると鶴丸は私の後ろ頭にチュッとキスをした
『えっ、呪いの上書き?なんで!?』
鶴丸「髭切もさっきおでこに上書きしただろ?」
髭切「うん、あれはちょっと妬けちゃうよね?だから上書きしたんだよ?」
『髭切さん…最初に呪いかけたかったのか…私気付かない内に何かイヤな事してたのかな?髭切さん…ごめんなさい…』
すると膝丸さんと小狐丸さんと三日月さんが突然笑い出した
私は三人を見てから首だけで振り返り鶴丸を見上げた
『鶴丸…私、ざまぁみろ!ってわらわれてるのかな?なにしたんだろうね?ごめんね?』
鶴丸「主、本当に悪いと思っているか?」
『思ってもなにをしたのか…原因がわからない』
鶴丸「呪いを解いてほしいか?」
『このままでいいよ…怖いけど…苦しくなったりするのかな?……怖いよぉ~ふぇ』
鶴丸「……主も反省している事だしそろそろ種明かしするか!」
髭切「そうだね?主?おでこと後ろ頭のお守りみたいなまじないはどこでつけて来たのかな?」
『え?おでこと後ろ頭?…おまじないじゃないけど、太郎さんと次郎ちゃんが悪い虫がつかないようにってツバつけられたよ?』
鶴丸「なるほどな!」
『なるほど?どうゆう事?』
髭切「主に薄い結界みたいなものが張られているんだよ。それに少しだけど主は僕のだよって主張してる。だから悪い虫がつかないようにって言ったのも納得できるよね?」
『呪いじゃなかったんだ…良かった…』
髭切「良くないよ?僕のだよって主張されると妬けちゃうよね?だからちょっとイジワルしちゃったんだ」
『酷いよ!髭切さん!本当に怖かったんだから!それに鶴丸も!』
またも私は勢いよく首だけで振り返ると鶴丸を睨む
鶴丸「おっ?なんだ!?」
『なんだ!?じゃないでしょ!?イジワル!』
鶴丸「さっきまでシクシク泣いてたのにな!そんなに啼きたいなら今から部屋行くか?」
『やめろ!』
膝丸「もう威勢が良いな」
三日月「はっはっはっ」