第19章 "飛べ" 黒烏
徹がサーブで狙うは....
『この場面で狙うならたぶん夕ですね』
嶋「ユウってリベロの?」
『はい』
滝「でもよーリベロに打つってリスク高くねえ?」
『そうですがもし"夕が取れない"って事になれば
他のメンバーに与える精神的ダメージが大きいです
多分それを見越してわざと狙うと思います』
嶋「成る程ね~」
滝「打つぞ!」
サーブは結月の予想通り夕に向かって飛んでいく
正面と思ったボールは左に曲がった
ドパッと音を立て夕はフワッと綺麗にセッターに返した
「「「「おおおっ及川のサーブ上げた!」」」」
及「あいたーやっぱ凄いなー」
岩「Σ何が"お手本"だ普通に拾われてんじゃんねーか!!」
金「10番10番!」
日「来いやっ」
及「........」
レフトから走り込む日向ライトには澤村
影山はチラッとライトを見た
金「!」
金田一はつられてライトを見た
その隙をついて影山はレフトの日向に速攻
日「ッシャアイヤアイ!!」
影「よしっ」
たとえ変人速攻を"知って"いても
日向について行けなければ簡単には止められないよ
勝負は相手が対応し始めてから!
嶋「見たな今ライトの方」
滝「おう」
『視線でひっかけるのは研磨がしてた』
嶋「あの音駒のセッターも凄かったけど
一瞬ボールから目を離した後に
寸分の狂い無くトスを上げるなんてな
すげえ技術だ....」
金「すみません俺ひっかかってばっかで...」
及「あの伊達工をも翻弄した烏野だからねー
まああの速攻捕まえる糸口は
もうちょっとだけまって多分もうすぐだから」
金「......」
及「...それより金田一よ...
「影山の相棒の座」をあのチビちゃんに
奪われてさぞ悔しいことだろう」
金「?いや別に」
及「いいんだいいんだ
中学時代飛雄がお前を「あんま使えない下僕」だと
思っていたとしてもな」
金「......」
及「この及川さんがな神業速攻なんか使わばくても
「金田一はちゃんと凄いんだぞ」と証明してあげよう
安心してとべ」
金「は はい!」