第8章 烏野でハロウィン!(清水さんに勝てない…!)
『清水さん、清水さん』
「なに、秋月」
『トリックorトリート』
「はい」
『……(ぱく、もぐ、ごくん)』
「……」
『清水さん、トリックorトリート』
「はい」
『……(ぱく、もぐ、ごくん)』
「……」
『トリックorトリート』
「はい」
『(ぱく、もぐ、ごくん)』
「……」
『トリックorトリート!』
「はい」
『(ごっくん)』
「……」
『トリックor…ってもうチョコ見えてる!いったい何個もってんの清水さん!?』
「たぶん秋月が言ってくるだろうと思って、昨日お徳用を買っておいた」
『そんなっ………今年こそ清水さんに悪戯しようと思ってたのに…』
「なにしようとしてたの?」
『………うさ耳カチューシャ…似合うと思って』
「………」
『怒った…?』
「……それ、貸して」
『はい』
「秋月…トリックorトリート」
『え?……あ、お菓子!はい』
「ごめん、それ苦手」
『あ、じゃあこれは』
「それも」
『………』
「はい、これ着けてね」
『………着けました』
「…秋月、可愛い」
『なっ…』
「うさ耳が」
『………』
「冗談、よく似合ってる」
『っ〜〜………清水さんのばか…!』
「秋月ほどじゃない」
「あ、筑流撃沈。予想通り!」
「清水が男前すぎる…」
「こんなところ、田中と西谷には絶対見せられんな」
「まぁ大丈夫だべ?筑流と清水だし」
「「ああ、たしかに」」
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清水さんには弱い筑流くん。1年の時にお菓子を持っておらず、悪戯と称して髪を可愛く結われていたり。
はたから見たらただのカップルなのに、これでも友達だと言いはる2人。
3年は面白おかしく見守って、1年は付き合っていると勘違い、2年はそれぞれで田中と西谷は筑流くんをリスペクトしていればいい。