第5章 10月30日はハロウィn…誕生日だってさ(リエーフの!)
「筑流さんって、昔はすげえかわいかったんですね!」
『はあ?いきなりなに言って………それは』
「1年の頃の写真、3年の女子からもらっちゃいました!」
『よしリエーフ、いい子だから今すぐソレを渡しなさい』
「え、イヤっす」
『イヤじゃねーっ、よこせっ、この大型ニャンコ!』
「ヤですってば、オレの誕プレなんですから!」
『誕プレ?……誰の?』
「オレ、今日誕生日なんですよ!だから筑流さんもプレゼントください」
『おめでとう。祝ってやるから写真よこせ』
「なんでそうなるんですか!?ぜってえヤダ!!家で自慢するんです!!」
『なにをどう自慢する気だ!?……はあ、ったく………おいリエーフ』
「な、なんですか」
『そんな過去の遺物と今ここにいる生身のオレ、どっちを選ぶんだ』
「かわいい方?」
『お前の気持ちはよくわかった没収うう!!』
「ああーーー!!!!なにするんですかっ…あっ、ヤメて筑流さんん!!」
『……こんだけ細かくすれば修復不可能だろ』
「ひどいっす……」
『酷いのはどっちだ?人がせっかく恥ずかしいセリフまで言ったっつーのに』
「それは筑流さんが勝手に」
『黙らっしゃい』
「だって…先パイらばっか、昔の筑流さん知ってんのズルいじゃないですか…」
『リエーフ…』
「はっ、いいこと思いつきました!昔の写真は諦めますんで、新しくかわいい写真とりましょう一緒に!」
『は?』
「姉に言ったら喜んで準備してくれますから」
『いや待て、なんの話?』
「筑流さんが女装して、オレと記念写真とる話です」
『なんでそうなった断る』
「ええーーっ、祝ってやるって言ったじゃないですか!」
『フツーに祝えばいいだろっ、放課後なんか奢ってやるから!』
「イヤっす!そんなんじゃあの写真の代わりになんかなんねえー!」
『デカイ図体して駄々こねんじゃねーよ!そんなことしても可愛くなんかっ……ねーんだかんな!』
「あ、今ちょっと考えました!?」
『うるせえニャンコ!!』