第2章 第2章 沖田+土方 ×貴女 篇
ある日のこと。
私は、高杉の命で新撰組に潜入していた。だがその瞬間、私はとんでもないミスをやらかした。
誰もいないと思って、夜に、
新選組の屯所の廊下に降りたって、
トイレを借りたのだ。
それが運のつきだった。
あろうことか、新撰組の1番隊隊長、人呼んで、サディー王子こと、沖田総悟に見つかったのだ。
屯所のなかを、逃げ惑う。
今やっと、追っ手を振り払い、
倉庫のなかに、逃げ込んだところだった。
ホッとため息がでると同時に、
場所を突き止められやしないかと、
不安でいっぱいだった。
仕方がない、なぜなら私は、
一ヶ月前まで、普通の女子高生だったからだ。まさか自分が、この世界に来るとは思っていなかった。
ここではバレるのも、時間の問題だ。
どうにかしてここを、脱出せねば。
きっと拷問される。
その時はきっと、鬼の副長、土方十四郎も、腕を振るうだろう。
…なんとかせねば。
逃げよう倉庫のドアを開けると、そこには、縄とバズーカを持った、
今 一番会いたくないやつと、出くわしてしまった。
しまった…!
また、やらかした。
とりあえず、逃げよう。
沖田の攻撃をかわしつつ、
あとは門をくぐれば、大丈夫…
というところまで順調だった。
が…しかし。
待ち伏せていた副長が、
私を捕まえた。
その時何が起こったのか、
自分でさえも把握できていない間に、
私は、取調室の中で、尋問されていた。
_「お嬢さん、早く口を割った方が、
身のためってもんですぜィ?」
沖田がそう言うものの、私は一向に、口を閉ざしたままだった。
_「おい、なんとか言ったらどうだ?」
せっかちな土方さんは、
しびれを切らし、イライラし始めていた。
さすがは土方さん。
ヨッ!鬼の副長!
心のなかで、拍手する。
女一人の尋問にも耐えきれないとは…
呆れる。
_「答えねェ気か?」
土方は、私を冷たい目で見据えた。
…あぁあ、これ、拷問させるパターンだ。
トイレ、我慢しとくんだった!
目をそらすと、顎を捕まれ、視線をあわせられる。
そして、とうとうしびれを切らした彼は、沖田に、私を拷問室へ連れていくように、命じた。
そうだ、今の隙に…!
逃げようと画策するも、
動けない。