第12章 STAND 12
和「ねえ、もしかして勃ってます?」
へ?
枕元から声をかけられ、目を開けた。
そこには、正座をして俺を見下ろしている二宮の姿があった。
「ん、なっ、わっけ、ねえっ、しっ!さ、さっさと、ね、寝ろよっ!」
二宮がすっくと立ち上がる。
床につくかと思っていたら、しゃがんでバサッとタオルケットを捲ってきた。
「なっっ!」
和「ふふっ。やっぱり勃ってますね」
二宮が人差し指で俺のムスコをツンツンとつついてきた。
その手を払い除けて、股間を両手で覆い隠した。
「やっ、これは、そのっ、ち、ちっげーし…!」
和「ふふっ。抱きつかれたくらいで勃つなんて…若いなあ」
んなっ!
「わ、わ、若いってっ⁉お、お前も同じ年だろうが!…んぐっ…!」
和「しっ!大きな声出さないでください。みんなが起きてしまいますよ?」
俺の口を塞ぎながら、みんなの様子を伺う二宮。
和「ふぅ。みんな、ぐっすり寝てますね…」
俺も目だけでみんなの様子を確認してみた。
二宮の言う通り、熟睡しているようだ。
和「こっちに…」
二宮が静かに立ちあがり、小声で話しかけてきた。
音をたてないように起き、立ち上がると、二宮が俺の手を掴んで引っ張ってきた。
「なんだよ?」
小声で話しかける。
~けど、俺の問いに答えず無言で部屋の外へと連れ出された。