第8章 感動
-櫻井side-
目の前で
真っ赤になる彼女を見て
誰にも
こんな顔見せたくない
なんて独占欲が働く。
「はぁ……
あんま可愛くしないでよ…」
彼女に聞こえないよう
ボソッと呟く。
周りはみんな
忙しそうに
働いている。
雛ちゃんは
俺達と楽屋に
帰ってる。
もちろん
ペコペコしながら。
お疲れ様です!
ってずーっと言ってますね。
しかも、
他のスタッフも
その可愛さにたじたじ。
ほんと、
天然に可愛い。
俺が呟いた
数秒後
『ん?
なんか言いました?』
って上目遣い。
背が小さいから
しかたないんだろうけど、
これは
心臓止まる。
「っ!!///
…な、何も
言ってないよ?」
なんとか誤魔化す。
『そうですか?
顔、赤くないですか?
大丈夫ですか?』
この言葉で
自分の顔が赤かったことに
気付く。
バッと顔を
おさえて
「あ、あーっついなぁ…//」
とか言って
手のひらをパタパタさせた。
さすがにキツイか?
なんて思ってると
『そうですよね!
なんか冷たいもの
買ってきましょうか?』
だって。
この子が
天然でほんとによかった。