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死の道へ

第4章 「狂い」


『…闇璃、おかしくはないのか?天使は、俺1人だけだぞ?俺は、祖母を殺してないぞ?』

俺は、冷静に考えてそういう結論が出た。

俺は、今まで闇璃の家に尋ねた事は一度もない。

むしろ、祖母にも会った事もない……。

どういう事だ?

闇璃は、天使によって殺された。と言っていたが……。

俺は、殺してなどない……。

なんで?そうなるんだ?

俺は、もう一度同じ言葉を言う。

『闇璃、俺はお前の祖母を殺してないぞ?』

『今更、無実を言おうとしてるのですか?くだらない…。…嘘つきですね、瀞哉さん?』

俺の声が、彼女の心に届かなかった。

無実、じゃなくて俺の……真実だよ……。

俺は、お前の祖母を殺してなどない……。

彼女は、悪笑いをして……。

『さぁ、瀞哉さん。認めて下さい。自分が殺りましたって…。…クククッ。これからが、血祭りですよ?』

大鎌を俺に、向ける。

息を呑む。

本当に、殺してなどない……。

なんで、声が届かないんだ?

これじゃ、告白どころじゃない……。

相手は、死神。

俺は、天使……。

この恋愛って許されない事だ。

そう、昔によく教えられていた……。

嘘だ。

こんな事って……。

俺は、闇璃に剣を向けた。

『…っ。闇璃…お前の心は壊れてしまったのか?そんなに、心が穢れていたのか?…なんで?…だったら、俺が全て終わらせてやる…。お前を…。お前を…殺す。』

俺は、やっとの思いで言った。

……本当に、俺は闇璃を殺せるのか?

でも、ここで殺さないと……。

皆が……拓弥が……。

お互いに、睨み付け、最初の一歩から始まった。

金属音が響く……。

キイイィィー!!

さっきよりも、一回一回の攻撃が重たい……。

闇璃のパワーが上がったのか?

そんなに、俺の事を恨んでいるのか?

……闇璃、どうして……。

闇璃の動きがさっきよりも、早くなっている……。

俺は、全ての攻撃を防ぐ。

死神が、闇璃だと知ってから、攻撃をする事が少なくなっている。

このままだと、俺が……死ぬだけだ……。

でも、やっぱり俺は……闇璃を殺さないと……。

闇璃の攻撃は、収まらない。

俺は、闇璃から離れる。
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