第9章 勉強会
やっぱり気になるな…あの二人。
喧嘩とかしてなかったらいいんだけど、あの一件で余計に関係悪くしてたらどうしよう…。
「おい…中学校なんかに何の用があるんでィ…んで何で隠れてんだ」
『んー中学校っていうか…』
そう、私は今鈴花ちゃんの中学校の前の木に隠れ彼女が出てくるのを待っている
沖田は何がなんだという顔で私を見る
説明したいけど時間が…。
そのとき校門から出てくる男の子を見つけた
『あ、石田くん!!』
「あ?」
と…鈴花ちゃん!?
『な、なんであの二人が…』
「オイ吉野どうしたんでィ」
『ごめん沖田!ちょっとここで待ってて』
「はぁ?」
そう言って沖田を置いて私は鈴花ちゃんたちの後を追いかけた
「な…なんなんでィあいつ…」
しばらくして二人が立ち止まったのを見て私も立ち止まり、物陰に隠れた
『…』
鈴花ちゃんは何かを決心したようにぎゅっと手を握り口を開いた
「石田くん!」
「何だよ!」
あ、またあんな言い方!
ほんと性格悪いなぁ…。
「今までごめんね。私…諦めたくなくて、でももう最後にするから!」
すずかちゃん…
「私…ずっと石田くんが好きでした!あの時ノートを拾ってくれてありがとう!」
石田くんは目を見開く
鈴花ちゃん…昨日とはまるで別人のようにすごく力強い目をしてる…。
それじゃあ、と彼女が後ろを向こうとしたとき…
「本田!!」
「!!」
「わりぃ、俺…お前の気持ちには答えられない。…けど」
「…」
「ありがとな、気持ちはもらっとく!!…あと、ブスとか言って悪かったな」
「えっ」
「…お前よく見たらそんなブスじゃねェよ」
じゃあな、と言って石田くんは走って行った
残された鈴花ちゃんは胸に手をおいて優しく微笑み
「石田くん…」
彼の名前を呼んだ