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空回り【銀魂】

第8章 それぞれの片想い


昨日…
あんなことがあってからというものの

『あ、沖っ…』

「…」

『…』

沖田は私の顔を見ようともせず、無言ですれ違うことが多くなった

『うっ…悲しい』

ロッカーで靴を履き替えていると後ろから声をかけられた

「桜ちゃんおはよう。朝から頑張るわね」

『おはよー妙ちゃん』

頑張るって…さっき無視されたんだけどね。

「あ、そういえばチラシのことなんだけど…」

『うん!今日の放課後だよね、まかせて!!』

「ごめんね、でも新ちゃんも行くから二人で頼むわね」

『了解!』

妙ちゃんと二人で教室に入るとさっそく飛び込んできたのは近藤君

「お妙さーん!おはようございまっぐはっ!」

言い終わる前に妙ちゃんが蹴りをかました

『相変わらずだね近藤君』

壁にめり込んでいる近藤君にそう言うと彼は親指を立てた

「桜ちゃん、これが恋なんだよ!」

『意味がわからないんだけど』

「そのうちわかるさ!良かったらこの恋愛のエキスパート近藤を参考にしなさい」

『ありがとう。多分する時ないと思うけど』

そんなやりとりをしていると不意に沖田と目が合った

『ッ!』

あーやっちゃった!
ビックリして思わず今度は私が目を逸らしてしまった!

あーもうだめ神様!
今ので絶対嫌われたよ!!

床にしゃがみこんでいると近藤君はゆっくりと私の肩に手を置いた

『近藤君…』

「桜ちゃん……お妙さんってバーゲンダッシュ以外では何が好きなのかな?」

『……あんたはいい加減諦めろおおお!!』

近藤君は再び壁にめり込んだ

恋って難しい。
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