• テキストサイズ

空回り【銀魂】

第7章 踏み出す勇気


【沖田side】

「あれ、吉野は?」

「たった今帰ったわ」

「…そうですかィ」

「桜ちゃん、可愛い子ね」

「知りやせん」

「それに一途だし」

姉上は俺の顔をじっとみて微笑んだ

「モタモタしてたら他の人に取られちゃうわよ?」

「関係ねェですよ」

吉野が他の奴に取られる?

んなことありえねェ
あいつのことを好きになる物好きなんてそうそう…


ふと窓の外を見ると数人の野郎に囲まれてる吉野の姿があって…


そうそうあるんだよなこれが!


俺は手に持っていた缶ジュースを握り潰した

「姉上、俺ちょっと出てきます」

「え、ええ」









「ねーいいじゃん遊ぼうよ」

『いや私帰るんで』

「ちょっとでいいからさー」

『いや本当にダメなんで』

「ねーねー」

『だーかーらッ』

「おい、」

俺は野郎に絡まれてる吉野を自分の方に引き寄せた

「あんたら…こいつに何か用ですかィ?」

『お、沖田!!』

驚いて顔を見上げる吉野

「か、彼氏いたのかよ!」

「しかもイケメン!な、なんでもねーよ!」

野郎たちは走り去って行った

『お、沖田ありがとね…ってなんで怒ってんの!?』

素直に礼を言ってきたこいつを睨んだ

一丁前にナンパなんかされやがって!

『えっと…じゃあ帰るね』

「オイ待て」

『?』

「…送る」

『え、いーよ!私一人でも帰れるし』

「送らせろ」

『…はい』

危なっかしくて目が離せたもんじゃねーや。

吉野の家までしばらく歩いているとその間横でこいつはさっきからどうでもいい話ばかりしてきやがる

新八くんがーとか銀八がーとかあろうことか土方の名前まで出してきやがって

普通好きな奴に他の男の話なんかそんなしねェだろ。

『あ、そういえば明日ね私、妙ちゃんのバイトのかわりで中学校前でチラシ配りするんだ』

「へー」

『…きいてる?』

「きいてるきいてるー」

半分以上は右から左だけど。
/ 234ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp