第1章 一途な恋
私はそっと"風紀委員室"と書かれたドアを開ける
沖田いるかな…
『失礼します。あの~…』
「おお!!桜ちゃんじゃないか。いらっしゃい!!」
中には同じクラスで風紀委員長の近藤君と副委員長の土方がいた
『おはよう…こんな朝早くから大変だね』
「ま、校則を取り締まるのも難しいからね」
近藤君は笑顔で私に聞く
「それで桜ちゃんは総悟に用かな?」
もちろん私も笑顔で答える
『はい!』
「そうかそうか。オイ総悟ーお前に用だとよ」
仕事?と聞くと土方は呆れたように「いや、寝てんだろ」と言った
「そういや今日山崎来てねェな…休みか?」
『あ、さっき正門で会ったよ』
「んだとあの野郎…後でシメる」
あ…山崎君ごめんなさい。
ガラッと奥の部屋のドアが開いて中から現れたのは本日私が一番会いたかった人物!
「近藤さん何ですかィ?俺に用事って…」
『おはよう沖田!』
沖田は私を見るなり一瞬目を見開きすぐにドアを閉めはじめた
『えええええ!!!ちょ、閉めないで!』
私は急いでそれを防ぐ
『何でオメーがここにいるんでィ。消えろ』
『ち、違うの!た、たまたま通りかかったから挨拶でもしてこっかなって思って…』
「しねーよ、消えろィ」
『ああ、ちょっと!…』
沖田が勢いよくドアを閉めたその瞬間…
バキッ
『いやぁぁぁ!!私の指がぁーー!!!』
「どうしたんだ桜ちゃん!うわ、こりゃひどい」
『…折れてる?』
「とりあえず保健室行ってこい」
「総悟、お前が連れていってやれ」
「……」
沖田は物凄く嫌そうな顔をしていたけど、渋々私を保健室に連れて行ってくれた