第4章 嵐再び
えー、今日は転校生が来ていまーす。さ、入れ入れ」
先生に手招きされて教室に入ってきた一人の女の子
「はじめまして!今日からこの学校に転校してきました山本美々っていいます」
そう言って笑顔で挨拶する女の子にクラスの男子が口々に「可愛い!」と言って頬を緩ませていた
「…可愛いか?」
まあ中にはこんな人もいるわけで。
『え、可愛いじゃん』
私がそう言うと土方はそうか?と言った
『私が男だったら即アピールしまくるね』
「女でもしてんだろ」
『え?』
どういう意味…?
土方の言った意味がわからなくて考えていると銀八先生は転校生に席の場所を指示した
「んじゃあ山本の席はここな」
「はい!」
お!沖田の横だ席近い!
『あ、あの…私吉野桜!桜って呼んでね!!えっと…山本さん…』
「美々でいいよ。こちらこそよろしくね桜ちゃん」
ええ子や。
めっちゃいい子!!仲良くなれそう!
「土方だ、よろしくな」
「よろしくね!」
ふと美々ちゃんは横に座って寝ている人物に目を向ける
「あの桜ちゃん…彼は…」
『沖田総悟。バカでアホなドS野郎だから気をつけ…』
言いかけた次の瞬間寝ていたはずの沖田によって頭を掴まれた
「誰がバカでアホなドS野郎でィ…」
『き、聞こえてた?』
「愚痴には敏感なんでィ…まぁでも、ドSなのは本当かもねィ?」
「えっ」
そう言って意地悪そうに笑い美々ちゃんの方を向く沖田
『うわ、自分でドSとか引くー』
「うっせーな」
「はいはい、そこ静かにする。えーとだな、山本の歓迎会も兼ねて明日日帰りで海に行くことになった」
海…?