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空回り【銀魂】

第9章 勉強会


それから3時間、私はひたすらシャーペンを動かした

『ふぅ…出来たぁ!』

こんなに集中したのは初めてかもしれない

みんなはどこまで出来たのかな。

みんなのノートを覗くとまさかの白紙だった

「数学ってこんなに難しかったかしら」

「お妙さん!そこ自分と同じ問題解いてます!一緒に考えましょう!」

「誰がするか」

…神楽ちゃんは?

「痛っ! おいクソドS!!さっきから消しカスばっか投げてくんじゃねーヨ!どんだけ消してるアルか!!」

「消してんじゃねぇ、削ってるんでさァ。消しゴムは綺麗に使いたいからな~」

いや削ってるけど消しゴムは消えていってるから!!
だんだん小さくなってってるから!
ていうか私のとこにも飛んできてるんですけど!

私は溜息をついて辺りを見渡す

やっぱりこの人たちが真面目に勉強するわけないか…

でも…

騒がしい部屋の中で唯一静かに勉強している人物に目を向ける

やっぱりすごいな土方!

「…なんだよ」

『いや真面目だなって思って』

「まぁ、普段から勉強はしてっからな」

『へー!さすが』

感心していると突然土方が私のノートを取った

『あ、ちょっ!私終わったから…』

「お前、ここ間違ってんぞ」

『え!?どこどこ?』

"ここ"と指差し土方は丁寧に教えてくれた

『出来た…ありがとう土方!すごい賢いんだね』

お礼を言うと彼は少し照れ臭そうに頭を掻いた

「へー…そんなに賢いんですね土方さん、俺にも教えてくだせェ」

急に土方の後ろから沖田が出てきて視線を土方から私に向ける

『?』

「俺だって数学は出来まさァ…」

そう言って私の足を蹴ってくる沖田

『痛っ!で、でも土方の教え方もわかりやすいよ!』

「数学なんて公式さえ覚えときゃ大概はいけんだよ…」

『そうなの?』

「じゃあこの公式使ってこの問題解いてみろよ」

土方に言われた通りに問題を解く

ほんとだ…公式わかってたらすぐ解けた!

パッと顔を上げて彼を見る

『解けた!』

そう言うと彼は優しく微笑んだ

「な、簡単だろ?」

『ッ!あ…うん』

…あれ?

「どうかしたか?」

『ううん、別になんでもないよ!』

び、びっくりした…

土方ってあんな風に笑ったりもするんだなぁ…。

でも…

『断じてドキドキとかはしてないからね!』

「は?」
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