第9章 勉強会
…フッ、何焦ってるんだ私!
相手は中学生、落ち着け吉野桜!!
『ダメだよボク!私には想い人がいるんだからっ』
「ふーん…それって片想い?」
グサリと私の頭に矢が刺さる
痛いとこついてくるなこいつ!!
『う、うん今はね!でもそのうち両想いになる予定だから!willだから!』
石田くんは「ふーん」と言いながらニヤニヤしている
む、ムカつく!
なんなのよコイツ!
絶対に両想いになってやるんだから!!
そんなことを考えているとふと、私の携帯が音を鳴らす
沖田から!?
『あ、ホラ!想い人からだわ~』
石田くんにそう言って直ぐ様電話に出る
『はい、もしもし?』
ーおいコラバカ女!てめー今どこにいやがるんでィ…つーかどんだけ待たせて…ー
『え?今コンビニ!迎えに来てくれたの?優しいんだから~』
ーハァ?お前頭大丈夫…ー
『うん、今から行くねー!うん私もダイスキヨー』
沖田との電話を終えて石田くんのほうを見ると、ジト目で私を見てきた
「なぁ…今の会話全然噛み合ってなくね?」
『そ、そんなことないよ!もうバッチリ!それじゃあ私はそろそろ行くね、…あ!!』
「?」
『受験、がんばってね』
「えっ」
何だかんだ生意気な男の子だけど根は良いやつなんだよきっと!素直になれないだけで…。
『フフッ、なんか沖田と似てる』
「誰と似てるって?」
…ちょ、私の真後ろからものすごーく怖い声がするんですけど!
振り返ると目の前には…
『鬼!』
「誰が鬼でィ…」
沖田が立っていた