第23章 初心編
あくまで、誰かが金を積んで俺を買い、
俺が家族を殺し、書類を全て回収した。
そして、俺の名前を知る者の暗殺も始めたため、
その暗殺の依頼人も俺が消した………
そういう世間の認識で、俺は納得している。
蔑まれる事も多いが、
そういう待遇をされる度に
自分の罪を認識できる。
俺には自分自身の首を
絞める縄が必要だったのだ。
「それにしても、よく俺の写真もってこられたね。
大変だったでしょ?」
「正直何回も死ぬかと思った。」
服部は肩をすくめて言った。
怪我はしていなさそうだが、
やはり宇宙まで言って調べたのだろうか。
副長が調査に乗り出してから
写真を持ってくるまでおよそ1ヶ月は経っていた。
生死をかけた調査だったことは間違いないだろう。
「あの神威って野郎、そうとうヤベー奴だな。
通りかかった男の首を手刀でハネてたぞ。」
「まぁ彼は夜兎だし、
ストレス溜まってんじゃない?」
「溜まってるなんてもんじゃねぇぜ。ありゃあ。
お前の写真、額縁に入れて飾ってたぞ。」
「………げ、マジ?」
「マジマジ。花と首輪添えて拝んでたぜ。」
「うわぁ…怖……。」
想像をしたら少しゾッとした。
まだ俺を探しているのだろうか。
次会った時、逃げられるか自信が無い。
真選組や銀時がいる時はまだしも、
タイマンだったら間違いなくまた捕まる。
…………何か対策を練っておかなければ。