第12章 夜に咲く真実
リオ自身が、陽だまりだったのかもしれない・・・
「私とリオは顔は同じなのに、性格は正反対なんです。知ってると思うけど・・・」
草の上に腰を下ろし、口を開くミオ。
「私は知っての通り、気持ちを伝えるのが苦手で、人見知りするし、人とコミュニケーションとるのが下手くそなんです、セッターなのに・・・」
及川はつい頷いてしまいそうになった。
彼女と初めて会った日のことを思い出すと、正しくそれが当てはまったから・・・
「リオはその逆。人見知りしないで色んな人と仲良くできるし、その人の深い部分を自然と引き出せるような力があるんです」
(あぁ・・・わかる。リオは話上手で聞き上手・・・
色んなことを聞いてくれたし、その分、自分のことも、話してくれたな・・・)
思い出す、終電で話を咲かせたあの日々・・・ーーー
「歌が上手で、いつも笑顔で、みんなの真ん中にいて・・・みんなを照らしていた・・・」
以前思った。
リオは柔らかな雰囲気を持ち、ミオは凛としていると。
リオが太陽なら、ミオは月のように2人は正反対だった。
「リオは・・・私の憧れでした」
夕陽が落ち、空は藍色の星空へと姿を変えていくーーー・・・