第17章 願えるなら私も
ミオはブレスレットをしまい、雲一つない秋空を見上げた。
「リオは、歌も上手だったけど、バレーも上手だったんですよ」
「へ〜そうなの?」
「はい。小学校の頃は一緒にバレーのチームに入ったんですけど、リオはどんどん先輩達より上手になっていきました」
私は体が弱かった分、リオの半分以下のペースでしか上達していかなかったけれど・・・
「でも、リオはバレーを辞めたんです」
「なんで?」
「はっきりと理由は言わなかったけど、リオは、私がバレーに熱中したいって思ってるのに、気づいたから・・・」
妹の一番頑張りたいと思っているものを・・・
奪いたくなかったんだと思う・・・
そう言ったミオ。
改めて、リオの姉の部分が見えてくる。
「・・・・・・優しいお姉ちゃんだったんだね」
浮かぶのは太陽のように明るい笑顔。
ミオの永遠に憧れる存在であり、大切な片割れ・・・
彼女の為にも、ミオは今を生きている。
本当に、2人は素晴らしい姉妹だと、及川は思ったーーー・・・