第23章 初めての日は…
柔らかな布団の上に仰向けになり、
私は天井を見つめながら…師詠さんが来るのを待っている。
それは自分の意思でした体勢ではなく、
顔が魚の女中さんから指示を受けたからだ。
女中
「妖怪では床入りする直前は…
身体を清めた旦那様がいらっしゃるまで…
こうして布団の上で仰向けになって待って居なければなりません。
それから、
人間のように気持ちを高ぶらせる為の前戯はありませんので、
初めは痛いかも知れませんが痛いとか辞めてなどはおっしゃりませぬように…」
(なんで…まだ逢ったばかりなのにこんな事……
…て言うか…前戯ってなんだろ……)
100パーセント絹であろう、
肌触りがとても良い長襦袢越しに自分のお腹を摩る…