第12章 人にあげるプレゼントを選んだのに自分が欲しくなる
話し合いの結果…
白い生地に赤やピンクの可愛らしい小花が散りばめられている、
可愛くもあり、少し大人びた雰囲気の物に決まった。
女将
「ではこれでお仕立ていたしますわね。
それではお時間は…1時間程いただきますのでね、
こちらで待たれても結構ですし、お出かけになられても大丈夫ですのでね。」
「どうしようか…アンタはどうしたい?」
(ん……どうしたいかな……
身体は気を失って寝れたせいか疲れてはいないしな……)
「えと…特には……」
「そっか…特に希望は無いんだね。
それなら、かんざしでも買いに行こうか。
着物だけ良くても…微妙だしね。」
「あっ…はい!」
女将
「それなら墓場横丁のお歯黒屋がオススメですわよ。」
(お歯黒屋………( ;´Д`)怖い響き……)
「あー、あそこか……あそこはやめておこう。」
女将
「何故でございますか?」
「いや……お歯黒屋は良いんだよ?お歯黒屋は…
ただ……」
女将
「…と言いますと?」
「お歯黒屋の真向かいに
鼻持ちならない奴が住んでるから行きたくないんだよ。」
「(・Д・)へぇ…」
(444年も生きてるのに…苦手な人…いや多分人じゃないけど…
苦手な妖怪が居るんだね…)