《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第24章 チョロ松END〜警部とわたし〜(※)
***
チョロ松警部のベッドは、優しく甘い香りがした。
せっかく入浴して汗を流したのに、私たちはあっという間に汗だくになった。
まるでスポーツでもしているかのよう。
心許ない小さな明かりの下で、チョロ松警部の裸体が妖艶に揺れる。
もうどちらがどちらかも分からない。
一つの生き物になったかのように、重なり、離れ、上になり、下になる。
一晩中交わるには、まだまだ夜は長い。
「はぁっ……警部っ……ん……」
ベッドに手を付き、臀部を突き出す。
「ゆりくんっ……」
警部が避妊具を付けてすぐに私の中に入った。
投げ捨てられた空箱が床に転がるのを見ながら、私は夢中になって身体を揺らす。
別に今日で終わりじゃない。
これからずっと一緒にいるし、いつだってできるはず。
……なのに、まるで明日がもう来ないのかと勘違いするくらいに私たちは必死になって抱き合った。
「警部っ……チョロ松警部っ……!」
何度呼んでも呼び足りない。
愛しい上司、愛しい男。
「ああっ! ゆりくん! うっ……!」
呻き声を上げながら、私の中で射精するチョロ松警部。
私だけが知っているその声、その表情。
「警部……」
閉め切った部屋の空間を埋めていく濃密な情事。
「ゆりくん、ずっと一緒にいよう……」
耳元で優しく囁くチョロ松警部。
私は頷く。
もちろん、もう離れるつもりなんてない。
ずっとずっとそばにいるから――。
この後、警察内部の権力争いに巻き込まれ、二人の仲が一旦引き裂かれることを私たちはまだ知らない。
地方へ飛ばされたチョロ松警部を救うため、大物政治家と警察幹部の癒着を暴き、無事に警部を呼び戻して、再び結ばれるのはもう少し先のこと。
そう、それはまた別のおはなし――。
―END―
【予告】
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