第9章 ☆Story7☆ 主演ドラマは…
「三船さんに、会いたいよ……」
『よし、自分に素直になったね!
こうなったら恋もお仕事もenjoyだ!☆』
「エンジョイってねぇ……」
(なんか、そこまでエンジョイなんてできないような気がするけど……)
憲吾が出るというボクシング大会を見に行くとにしたゆり。
ゆりはひとまずお風呂に入り明日の仕事に向けて睡眠をとった。
_翌日
「よし……今日はドラマKIRAの打ち合わせ……頑張らなきゃな……でも、」
『キスマイ藤ヶ谷くんとまた共演だねー(笑)』
「何で……相手役を藤ヶ谷さんに選んだのよ監督さん……
しかもこのタイミングで……」
『だってさー!
何やかんや言って、ゆりちゃんたちの関係性はファンの間でも有名だしー……
ファンによっては君たちが付き合っていても問題ないって人たちもいるくらいだからねーw』
「捏造でしょ……にしても、」
『今度は何が気になるのー?』
「……このドラマの脚本さ……」
『……?』
「ママが昔出てた、SECRET✳︎NIGHTに似てる……」
『……そっか、先生と生徒の恋愛モノだしね。
言われれば、ほんとシークレットナイトと似てるね……相手役は、
パパそっくりだった藤城くんで……
今度も、パパそっくりの相手だもんねぇ……これって偶然なのかな?』
「……多分、偶然じゃないような気がする。
だって、監督さんが……シークレットナイトを手がけた人なんだもん……」
(比嘉誠治さん……ママと柊さんが主演したSECRET✳︎NIGHTの脚本を書いた人……)
『まぁ、これも一つの縁だと思って頑張るしかないね!』
「うん……」
(私が生徒役で、藤ヶ谷さんが先生役か……ほんと、昔のママとパパじゃん……)
キャスティングを見て複雑な気持ちになるゆりであった。