第11章 青山さんとあおぴょんのおかゆ
樹「おい、もっと上手く食べさせてやるから、目閉じろ」
怜「え?!これ以上美味しくなるんですか!!是非、お願いします!!」
怜(何か隠し調味料を入れるのかな…)
私は樹さんに言われた通り目を閉じる。そして先程と同じスプーンの感触を待っていたその時───
樹「…んっ」
怜「んんっ!!」
かぶりつく様に樹さんの唇が私に重なり、私の口内に樹さんの熱い舌と一緒に先程のお粥が流れ込む。突然の事で頭がついていかず、深くなる口付けにされるがままになっていた。
怜「…んっ」
樹「……っは、どうだ、美味かっただろ?」
私の唇をペロリとなめて、口付けが離れて少し息が上がった樹さんが言った。
怜「っ!!味わってる余裕なんてないですよ、もう!!」
私は飲み込みきれずに口から零れた甘いお粥をティッシュで拭き取った。私の体温が急上昇しているのはきっと風邪のせいではない。
樹「そっか、じゃあもう一回食わせてやる」
怜「け、結構です!!それに風邪移っちゃいますから!!」
樹「その時はお前に看病してもらうからいい」
怜「そういう問題ではなくて…」
その後なんとか普通に食べさせて貰えたものの、結局私は最後まで樹さんに翻弄させられた夜だった。