第1章 *動き出した時間*
本当に馬鹿な子だよ
いきなりこんな世界の入口に立たされて、逃げるチャンスを与えたのに君は逃げずに自分からあの世界に入っていって……
きっと俺みたいになるって……そう、思ってた
でも……君は…
まっすぐに
自分らしく
純粋に
他の人を笑顔にして…
誰よりも輝いてて綺麗で、眩しかった
その時思ったんだ
この子は、俺とは違う
俺よりもずっと強い
俺は……この輝きを守れるのか…怖かった
でも
その覚悟をくれたのも君だった
ユイ、もう怖がるのはやめるよ
俺と一緒に……生きてくれる…?