第3章 トリップと双子の弟
体が重い..動かない
意識が浮上して最初に思ったのがこれだ。私は確かに死んだはず、なのに..
「ミコト、よくやった。」
そう言って少しの笑みを浮かべる男性。
「ええ、赤ちゃんは?」
そう言ってこれまた疲れきった顔で幸せそうな笑みを浮かべる女性。
.....どうなってんの?
私はそんな男女を呆然と見つめた後自分の手のひらを見て何かを悟ったように目を細めた。(細められてるのかは不明)
赤ちゃんになっとる..しかも多分生まれたばっかり
いやいやいや、これどう考えても出産した後..だよね?つまり私は前世の記憶を持ったまま生まれ変わったってこと?え?早くない?生まれ変わるの。
混乱した頭で一生懸命状況整理をしようと目だけで辺りを見回す。
そこで、あることに気づいた。
あれ?この男の人、見たことある。それに、この女の人も、
ん?そーいえば、さっきミコトって.....
そこまで考えて、私はまた二人を見た。
「あら、この子あなたのことじっと見つめてるわ」
「どうした?」
.....決まりだわ。
この人たちフガクさんとミコトさんで間違いない..
ってことは...
私、転生トリップしちゃったってことですか。