第5章 5.いつのまにか
『あ…』
「あ…」
門の前に二宮くんがいた。
今はあんまり会いたくないのだけど、
二宮「なんで、泣いてんの」
『……っ……泣いてない』
二宮「あ、そう………で?大野さんは?」
『………っ…知らない…』
二宮「あんなベッタリだったのに?」
『………他の女の子といたもん』
二宮「は?それで泣いてんの?アホかよ」
『あ、アホ言うな!……うぅ……』
頬にある涙を拭いて二宮くんを睨む
だけど余裕そうな顔で微笑む二宮くん
二宮「一緒にいすぎたんじゃないの?
あなたの中で大切になりすぎたんだよ」
二宮くんのいった通りかもしれない。
きっと、いつのまにか…
智くんは自分のもので離れないって
そう思い始めてた。
でも、もう離れなきゃいけないかもしれない