【イケメン革命】月小屋続編◆返還の祭典【R-18】
第7章 3rd Night【エドガー・ブライト】※R-18
Edgar side--------
「ねぇ、エドガー」
バスルーム。
少し広めのバスタブに、肩まで浸かりながら二人は並んで座っていた。
「なんです?」
「エドガーって、人当たりがいいのに仲良くさせてくれないところがあるよね」
突然の指摘に、エドガーの胸がどきりと音を立てた。
「何ですか急に…」
「ん……ゼロも言ってたし、私もそう思ってたの」
覗き込んでくるレイアの顔がひどく愛らしい。
「でも、なんか今日わかったの」
「?」
「………意外と、わがままなんだなぁって」
勝ち誇ったようなその表情があまりに可愛くて、エドガーは吹き出してしまう。
「っ……わがまま、ですか……」
「そうだよ……別に隠さなくていいのに」
(わがままを言ってたら……ジャックは務まりませんから…)
クスクス笑いながらそんな事を考えていると、レイアの低い声が落ちてきた。
「……好きだよ、エドガーのこと」
(え)
「ヨナのお嫁さんとして、これからも仲良くしてね」
無垢な笑顔を見せられ、エドガーは苦笑いを浮かべながらため息をついた。
(この人は本当に……)
「……どっちが『優しき悪魔』なんでしょうね」
「え?なぁに??」
エドガーはそのままレイアの顎を指で捉え、唇を重ねた。
「!」
「俺も、貴女が好きです。ヨナさんのお嫁さんになっても……仲良くしてて下さいね」
「……う、うん」
唇に指を添えながら、頬を赤らめたレイアはこくんと頷き答えた。
(貴女は……赤の軍の『光』です)
アモンに奪わせはしない。
それは両軍の願いだ。
エドガーはかぷっとレイアの耳を噛む。
「きゃっ……!ちょっと!何するの?」
「……朝の6時までは、俺の時間ですから」
「ちょっと……んっ!」
抗議の声は唇で塞いでしまう。
(もう少しだけ、夢を見させてくださいね)
この無垢な人になら少しだけ
自分がわがままでありたい。
紅潮したレイアの首筋に手を添えながら
僅かに残された時間を惜しむように唇を重ねていった。