• テキストサイズ

デリバリー【気象系BL】

第11章 恋人


それが
“イイ”って反応なのか
“ダメ“って反応なのか
どっちかわからなくて、もう一度同じ場所を掠めてみる


「あぁっ…あっ…! はぁっ…まー、くんっ…!」


俺を求めて伸ばされた手をギュッと掴んだ


「…もう、挿入て…?」


熱に浮かされたように微睡んだ瞳と、しっとりと濡れて薄紅色に染まった身体が俺を誘う
指を引き抜き、返事の代わりにチュッとキスをした






「愛してる」


好きだよ、って言った事はあっても
愛してるなんて言ったのは生まれて初めてかもしれない

大きく見開かれた瞳から
ダイヤのような涙が一粒、零れ落ちて


「まー、くん…俺も…! あぁっ……!」


俺達の身体は
それが“一つ”なのか“二つ”なのかわからなくなる程に
どこまでも熱く
どこまでも深く繋がり
そして 溶けていったんだ








グッタリとして目を伏せたままのカズくんからは
涙の痕とは不釣り合いな
柔らかな笑みが溢れてる
生まれたままの姿で俺たちは
いつまでもいつまでも抱きしめ合っていた

ねぇ、こうしてるとさ
カズくんが一人で抱えてきた悲しみや苦しみが
メッキのようにポロポロ剥がれ落ちて行く気がするのは気のせいかな…
/ 158ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp