第7章 全てを持って生まれた男の子

心操は緑谷の手を剥がし首元を掴んだ

爆豪「あ」


緑谷「んぬあぁあああ！」

緑谷は心操の胸ぐらを掴んで投げ飛ばした

ミッドナイト「心操くん場外！！緑谷くん二回戦進出！！」

プレゼント・マイク《二回戦進出！！緑谷出久―――！！》

上鳴「爆豪も背負い投げられてたよな」

爆豪「黙れアホ面…」

『（だからさっき「あ」って言ったんだ…）』

爆豪「んのクソが…」

緑谷「ハアッ…」

プレゼント・マイク《IYAHA！緒戦にしちゃ地味な戦いだったが！！とりあえず両者の健闘を称えてクラップユアハンズ！！》

会場からたくさんの拍手が降り注いだ

「かっこよかったぞ心操！」

「正直ビビったよ！」

「俺ら普通科の星だな！」

「障害物競争1位の奴と良い勝負してんじゃねーよ！！」

心操「………」

見に来ていたプロヒーローたちも心操人使の話題で盛り上がっていた

「聞こえるか心操。お前…スゲェぞ」

心操「………。結果によっちゃヒーロー科編入も検討してもらえる。覚えとけよ？今回は駄目だったとしても…絶対諦めない。ヒーロー科入って資格取得して…絶対お前らより立派にヒーローやってやる」

緑谷「―――うん！」

心操に返事した緑谷は固まった

心操「フツー構えるんだけどな、オレと話す人は…。そんなんじゃすぐ足を掬われるぞ？せめてみっともない負け方はしないでくれ」

緑谷「っうん…あ」

心操「…………」

緑谷はリカバリーガールの元へ向かった


―――――


次の試合が始まる前に緑谷は戻ってきた

麗日「オツカレ！」

『お疲れ様！』

飯田「隣あけてあるぞ」

緑谷「アリガト！」

プレゼント・マイク《お待たせしました！！続きましては〜…こいつらだ！優秀！！優秀なのに拭いきれぬその地味さは何だ！ヒーロー科、瀬呂範太！！》

瀬呂「ひでえ」

プレゼント・マイク《バーサス！2位、1位と強すぎるよ君！同じくヒーロー科、轟焦凍！！START！》

『（…？焦凍くん…怒ってる…？）』