第25章 ルミリオン
緑谷「先生!!」
相澤「大丈夫だ。それよりロックロックの止血と、ナイフを拾っておけ。トガは…血を使うらしい」
緑谷「『はい!』」
空いた穴が塞がれていく
は持っていた腰のカバンから止血用の布を出し、押さえた
「キエエエエ!!!」
緑谷・相澤「『!!』」
周りの壁が全て変形
相澤「声だ!!聞こえたな!?」
緑谷「!!音が反響しまくってて…!」
『少しだけ時間をください!』
は風を辺りに蔓延させた
「キエエエエエエエ!!!」
『風の振動キャッチ!デクくん!天井に空いてるあの穴!』
緑谷「わかった!」
『!』
足元がグラッと揺れて下に落とされる
相澤「!!ホープ!!」
緑谷「さん!」
『私はいいから先へ!!』
飲み込まれてすぐに壁の動きが止まった
『……ギリギリでやられた』
天井は閉じられ、真っ暗な部屋
『とにかく進もう。通形先輩も気になるし』
風の気流を頼りに先へ進んだ
入り組んだまま固まっている壁を壊しながらひたすら走る
しばらく走っていると行き止まり
風で壁に穴を開けて覗いてみる
『繋がってる…!』
ゴォン……!!
『!』
大きな音が鳴り、天井からパラパラと瓦礫が落ちる
『(上で戦ってる……?)』
目の前の壁を風で壊し、進む
『(天井壊すことはたぶん出来る……でも…場所が悪かったら…)』
ゴゴゴゴゴ…!!
『……やるしかない』
は天井に手を向けた
そして竜巻のように先を尖らせ、天井を削る
『出ろおおお!!』
ドォン!!!
空いた穴から飛び出た
『!』
そこには治崎、通形、そしてエリちゃんの姿が
治崎「はぁ……!?」
通形「さん……!?」
『先輩…!』
通形「エリちゃんを!」
『はい!』
はすぐにエリちゃんの元に
『大丈夫!?助けに来たよ!』
エリ「あの時の……」
『うん、今度はちゃんと…離さないからね』
エリ「……っ…駄目だよ…!殺されちゃう…!」
『エリちゃん…』
通形のマントを巻かれた彼女の体は冷たくて震えていた
治崎「どいつもこいつも………!」
通形「!」
『大丈夫、ヒーローは強いんだよ!』
ドッ!!