第18章 すれ違う心と縮まらない距離
あの後、私は神原秋人に家まで送ってもらった。
その帰り道はどちらとも黙ったままで……
それはそれは、静かな帰り道だった……。
そして……
その日の夜……
私はベッドの中で博臣先輩のことを考えていた。
「……」
私はもう逃げない……
自分の気持ちを誤魔化したりしない。
ちゃんと博臣先輩と向き合う。
私は博臣先輩のことが好きなんだ……
だから、こんなに胸が苦しんだ……。
だから、あんなに切なくなって……
泣いてしまったんだ……
「明日、ちゃんと……博臣先輩に自分の気持ちを伝えよう……」
そう呟き、私は目を閉じた……。