第89章 『妄想未来の甘い苺味』※R18
水音と軋む音、乾いた音。
私達はシーツの上で指を絡ませ……
深いキスを繰り返す。
家康は腰の動きを止めないまま、
揺れる胸を手で包み、
「かわい……ココも…ひまりの全部」
可愛い台詞攻めで、
耳までおかしくする。
お互いの汗ばむ肌が吸い付き……
それを熱で溶かし合う。
再び押し寄せる波に、
顔をふるふる振りながら耐えているのに……
「こ、っ…ち向いて……ひまり」
家康がそれを、許してくれなくて。
潤みきった瞳を向け、視線を絡ませれば……ますます中で咥えているモノがピクピクと脈だち。
グイッと脚を高く持ち上げられて、
「……くっ……壊れないで、よ」
家康の呼吸と動きが同時に、
激しさを増し荒い動きに変わる。
ギシッ!……ギシギシッ……
「む、り…あっ…、こわれちゃ…」
バラバラに壊れそうになるのを、
自分の指を咥えながら、家康に目で訴える。
「そ、の顔や、ばい……げ、んかい…っ…」
「ああぁっ…ああっ…!」
大きく突き上げられた瞬間、私は強い波に抗えず一生懸命受け止める……キュッと無意識に締め付けると、一番奥に家康の熱い欲望が一気に注がれ……
ドクドクと中で流れたのを感じながら、ガクガク震えた膝を降ろして……涙でぐちゃぐちゃになりながらグッタリとベットに身を委ねた。
私達は、夕飯をすっかり食べるのを忘れルームサービスを頼むことに。
何か、ホテルみたいだねって笑うと家康は、新居だし。と私の頬を軽く引っ張る。
「あっ!今日ね!ペアのマグカップ買ったんだ!ここで使っても良い?」
「……好きにしなよ。後は、全部ひまりに任せるから」
「ふふっ。一人じゃ無理だよ。ちゃんと一緒に行ってくれなきゃ……」
腕枕されたままピトッと、
身体をくっつける。
「寂しくて、またマリッジブルーになっちゃうから」
家康は私の顎を持ち上げ……
「……もう一回」
甘い声。
どっちのもう一回……?
大きな備え付けの食器棚に、
仲良く並んだマグカップ。
その柄は……
高校生の時の二人の思い出。