第244章 天邪鬼の愛〜中紅花〜(31)時が繋がるルージュ編※R18
閉じていた脚がバッと開いて……
家康は何かに耐えるように眉根を歪ませ苦しげな息を漏らしながら、私の顔の脇に肘をつくと、頭を抱え込むようにして激しく舌を絡める。
口内を犯す舌は強引。
でも糸を絡めとりながら、
そっと離れる時は凄く優しい……
(……い、えやす…気持ち良さ……そう……)
興奮したように目尻が赤く染まっていて、それが酷く色情を誘って……胸の鼓動の打ちかたまで狂いだす。
くちゅくちゅ……擦り合うと…
恥ずかしい音は二人から響いて……
気持ち良くて、ドキドキして。
でも何だか泣きそうで、でも嬉しくて。
「……ひまり……っ」
私の名前が自分の名前とは思えないぐらい、大切そうに何度も何度も……切なげなため息と混じって耳に届く。
「……い、っぱいに……して……」
すぐそばに迫った首筋に縋ると、ぎゅっと強く抱きしめてくれて……身体中が一つに融け合うようで、もうどこまでが自分の身体なのかすら分からなくなりそうだった。
「だめ…ぇ……いっちゃ……っ……あぁ……」
満ち溢れる果てしない快感。
「……俺も…も、うっ………」
「ぁっ、…い、っ…しょが……っが、……良い…っ」
「……くっ、…俺のがひまりでいっぱいになりそう……」
一際甲高い声が上がりそうになると、
家康が先に塞いでくれる。
飛びそうになる意識……
心も身体もこれ以上無いほどに気持ちよくて、強烈な波が襲う。背中がのけぞって体が硬直したかと思った瞬間……
「っ、……ンンッ!!…」
「……っ!!」
私の腹部の上に生暖かい白濁液が……
いっぱい注がれた。
くったりとして、顔を横に向けた時。
ある姿が視界に映り込む。
鏡の中からこっちを見ていた、
家康にいっぱい愛された自分の姿。
その瞬間、
幸せに包まれて……
いろんな感情が涙になって溢れた。