第244章 天邪鬼の愛〜中紅花〜(31)時が繋がるルージュ編※R18
細長い指が蜜壷に滑り込むと、たっぷり溜まった蜜が絡んで、ぐちゅぐちゅ、くちゅっ、くちゅと淫らな音が私から奏でられてゆく……
「あ、あ、っ」
「こっちの脚。自分でもって……いっぱい気持ちよくしてあげるから」
「…あっ、やっ……また、い、っちゃ!んんっ」
ビクンッ!
またすぐに昇りはじめた快感。
「声だけちょっと抑えて」
囁かれた声にコクリと頷く。
それほど広くない部屋を満たす、むせかえるような甘い香りにますます全身が疼いて……
「……感じてる姿、可愛いすぎっ。……鏡から見えて……はぁっ…、やばいっ」
(…え……か、がみ……)
虚ろな目で鏡がある方へと視線を動かした瞬間……とろんと落ちていた瞼を持ち上げて、大きく瞳を開く。
(あれ、…が…私……?)
頬を紅潮させ、瞳は熱で潤みきり、くの字に曲げた指を咥え、ルージュがよれ口端から唾液を溢れさせた、だらし無い表情と目が合い……
「み……ないでっ……」
慌てて身を捩って家康の肌蹴た胸元に顔を埋める。すると背中に回っていた腕がぎゅってなって、身体は抱き起こされ、いとも簡単に私は鏡と向き合うように膝の上に乗せられてしまう。
「ちゃんと見て。……ほら、本物のお姫様みたい。綺麗で可愛くて…俺の指を咥えて厭らしくて、……堪んないっ」
「見れな……い…っ…」
「……見て。そしたら、もっと気持ちよくしてあげるから」
頑なに目を開けない私に、
魔法の囁きが降りてくる。
「ンッッ、んっ!」
「ほら、もっと見せてっ……俺のお姫様が、いっぱい綺麗に乱れる姿」
家康の呼吸が荒くなるのが、耳から伝わって……
(こんな、表情したお姫様な、んてっ……)
私が今、着ているのは上品な光沢をもつクリーム色に近い正絹素材のもの。ティアード裾で二重に覆われ歩く度に脚が覗くぐらい大胆に開く着物ドレス。
被っているカツラは、黒髪に前髪を分厚くまっすぐに切りそろえ、サイドの髪の部分を顎にあたる長さで切り揃えてある髪型。