第8章 11月
朝起きると、もうあおさんは居なかった。
カレンダーには、あおさんの朝早い日と夜勤の日赤く印が付いてる。
今日は・・・・・・付いてない。
あおさん、嘘ついたんですね。
もし、私が速く気づいてたら、今頃祝えてたかもしれない。
『・・・もしもし?』
「あ、相葉さん?」
『どしたの?俺に会いたくなっ「違う」
記念日のこと忘れてたこと、
今からあおさんに会いに行くこと、
一通り話して、マネージャーに言っておいてもらうよう頼んでから、
サングラスとマスクを着けて総合病院に向かった。
忘れててごめんなさい。
って言ってもダメですよね。
運転しながら、相葉さんのアドバイスを思い出した。
『プレゼントなんて、いらないんじゃない?』
「なんで?」
『物で人の心は動かせないからね』