第1章 告白1 秘めた想い
ふいにケータイが鳴る
見るとメールが1件
送り主は『智くん』
『良かった 心配してたんだ
仕事終わったら早く帰って寝ろよ!
寝れなかったら電話よこせ 子守唄歌っちゃる(笑)』
ああ この人は
俺が 食べて無いんじゃないか じゃなく
寝れてないんじゃ って心配してたんだ
どうして この人にはわかってしまうんだろう
寝てない なんて
寝たくない なんて誰にも言ってないのに
『今日はこの仕事で終わりだから大丈夫だよ
智くんこそもう眠いんじゃない? おやすみ』
なるべく 智くんが安心するように
文章を考えて 返信する
『残念 翔くんに歌ってあけたかったのに(笑)
次の収録でね おやすみ』
すぐに返信なんて
珍しいな 智くん
そんなに 俺が心配だった?
そんなに俺に会いたかった?
違う
そんなのは俺の妄想だ
しっかりしろ