第10章 好きのかたち
亮side
あれから4ヶ月がたった今も
あの日みちが
"亮ちゃんの側にいる"
そう言ったことばに
嘘はなくて…
俺の付き人こそやめたけど
住んでたマンションも解約して
本格的に
俺の家で暮らすようになった…
俺の付き人をやめてしまえば
本当にすばるくんに会う機会なんて
皆無に近くて
それでもみちは…
そんなこと気にする様子もなく
いつも俺の側にいてくれて
いつも楽しそうに笑ってて
そんなみちの笑顔や優しさに
触れるたび…
嬉しいのにどこか寂しくて
いつまでたっても
その優しくて温かい手を
離されへん自分に
情けなくて嫌気がさす…
このままみちの優しさに
甘え続けてたら
自分のことが
嫌いになってしまいそうで
やから今日俺は
みちをデートに誘った…
誘った時は
"え…毎日会ってるのに…?"
なんて不思議そうな顔してたけど
"そこは普通
嬉しい♪って可愛く喜ぶとこやろ(笑)!"
そう言った俺に
"わーい嬉しいな…"
なんて棒読みの言葉を返しながらも
楽しそうにみちは笑ってて…
そんな笑顔を前に
改めて気付かされたんや…
俺はこいつのことが
本気で誰よりも一番
大好きなんやってことに…