第9章 日曜日の急接近。
菅原Side
多分、楠も勘づいてはいたと思う。
この告白を。
二人でいるところをみて嫌になったとか言われたら、普通に気づくべ?
告白の返事には時間はかからなかった。
「ごめんなさい。菅原先輩が嫌いなわけではないです。彼氏も欲しいです。…でも、でも、私は、好きって気持ちがわからなくて…。」
「…いい。好きって気持ちがわからなくてもいい。だから、好きって気持ちが芽生えるまで、一緒に居てもらうことは、できない…?」
「……ごめんなさい…。」
フラれるって、こんなに絶望するものだったっけ。
目の前が、真っ暗と言うか、真っ白と言うか。
でも、スッキリしたような、何とも言えない感覚。
でも、やっぱり彼女は女神様らしい。
「あのっ…、少しだけ、待ってもらうことは…できますか?」
その言葉に、一筋の光が見えた。
「私、菅原先輩と出会ってまだ間もないですし…。これから、部活の中で先輩の事を男の人として、見ても…いいですか?」
それから、フラれたら…なんて考えたくない。
俺はダメダメ旭とは違う。
希望があるなら、それを目指したい。
「楠は優しいな…。ホレなおしちゃった。」
二カッと笑ってみせると、紅潮していく彼女の顔。
そんなところも愛おしい。
また明日から、頑張ろう。