第6章 みんな、チーム。
第二セットが始まった。
が、また不安でしかない…
今度は月島君が試合直前に声をかけてきた。
蛍「随分仲が良さそうだね。日向とも、菅原さんとも。」
「え?うんっ。チームっていいね!」
蛍「別に。」
眉間にシワが寄ってて、不機嫌そうに試合に行く月島君。
大丈夫かな…
というかなぜ不機嫌…?
心配なんてどこ吹く風。
月島君もちゃんとスパイクもブロックも決めて、第二セットはしっかりとった。
ベンチに戻ってきても不機嫌そうで、目も合わせずにドリンクを飲んでいたから私から声をかけることにした。
「月島君も、チームだよ!」
‘日向とも、菅原さんとも。’
その言葉が引っ掛かったから、ちゃんと言わないとと思ったから!
ちゃんと気持ちを伝えたら、
何となく笑ってくれた気がした。
そして、
「じゃあ、この試合に勝ったら蛍って呼んでよ。僕も夏蓮って呼ぶから。」
そう言って、私の返事も聞かずに試合に行ってしまった。
だから、月島君の背中に向かって呟いた。
「うんっ、」