第17章 恋をしてしまったから。
それから数日、みんな人が変わったかのように勉強してる様子だった。
私はというと、菅原先輩や蛍に教えてもらったり、他の一年ズに教えたりしながら、潔子先輩と新マネージャー探しをしていた。
そして、今日。
「あの!ちょっと、いいかな!」
体育館の入り口に、私たちは立って、潔子先輩が切り出した。
もう一人の子は、私の後ろに隠れている。
「何何?なんすかー?」
ぞろぞろと集まる人たちに、固まっている女の子。
注目は私の後ろへと注がれる。
「えっと、新しいマネージャーとして、仮入部の…」
「やっ、谷地仁花です!!!!いっち、1年5組であります!!!!」
相当緊張しているようで、仁花ちゃんは私の制服の袖を掴んでいた。
っていうか、田中先輩と西谷先輩って、女の子のなら誰でも言い訳じゃないんだな…
その中でも可愛い部類に入れてもらえた私は…幸せなのかも?
今日は仁花ちゃんは顔見せだけだった。
「清水、楠、新しいマネージャーの勧誘してくれたのかぁ」
「うん。4月にやった勧誘は全然足りなかったって思って。烏野がこれから強くなるために、夏蓮ちゃんに負担がかからないように、自分の仕事もちゃんと引き継いでいかなくちゃって思った。」
「私も、先輩の思いに答えなくちゃって思いました!」
菅原先輩に、偉い偉いと誉めてもらい、部活が始まった。