第4章 yellow
「彼氏と2日も連絡とってないんだけど」
「うっそ、ありえなくない?」
「このまま新記録生まれるかも」
「会わない時間の?」
「そ、早く連絡してこい、つーのまじで」
隣の席に座る女子高生2人が
指で携帯の画面をスクロールさせながら
不満げに呟く。
恋する女の子たちは
年齢や伝えかたがが違えど
胸の奥に宿る「会いたい」の気持ちは
一緒なんだな、と
勝手に共感してしまった。
ピッチピチの女子高生に。
なんだかすみません
と心の中で謝り、
ホットカフェオレを口に運ぶと
私たちは何日だろう
と不毛な考えが頭を過って
急に寂しくなった。
二宮くんと私にとっては
何日も会わないなんて
それはごく当たり前のことで。