第4章 yellow

いつもならこれで終わるはずなのに
今日のはいつもと違った。





「いい子…じゃない」

「え?」

「私、いつも二宮くんの言いなりじゃ、ないよ?」




の目に薄っすら溜まるソレ。





「私がはい、って言ってれば
　二宮くんはソレでいいの?」




違う、そんなんじゃなくて





何も言えない俺に
歪む彼女の顔。










ただ、君とじゃれていたくって












「…ごめんなさい、　
　調子に乗りました」






その言葉に驚く彼女。




「…その、心は?」




と何かの謎かけのように聞いてくる。










「…かまってほしかった、だけ」








くくく、と俯いて肩を揺らす彼女に、
自分のかっこ悪さに、
何もかも失敗した、と後悔する。




なんだこれ、
これじゃあまるで。






まるでご主人様好きのただのペット。

君に忠誠を誓う弱い番犬。













END.















「二宮くん寂しいなら素直に言ってくれないと」
「言えるわけないでしょ、んなこと」
「…言って、下さい」
「…かしこまりました(もう、弱すぎる私)」