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爆乳政治!! 美少女グラビアイドル総理の瀬戸内海戦記☆西海篇

第2章 屋代島攻防戦


 幼い頃にジイさんが見せた映画が、俺の人生を決定づけた。

 ディープサウス(Deep South)の愛国者、エドワード ケリー(Edward)の孫ショーン ケリー海兵大尉の始まりは、馬鹿な親父が酔っ払った勢いでバーの飲んだくれたあばずれ女だったという母と意気投合(sex)して俺を産み落とした事以上に、母に逃げられ、ついでに職も失って故郷の南部に戻った父を拳(こぶし)一発の歓迎で迎えてくれたジイさんの「プレイルーム(playroom)」であった。風が吹けば今にも吹っ飛んでいきそうな―勿論、終いにはジイさん諸共(もろとも)竜巻で飛んでいったが―掘っ立て小屋の映写室。そこが、西部劇とアメリカン・ジャスティス、そして連邦(Whig)党の勝利に人生を捧げたエドワードの集大成を封じた「プレイルーム」だったのだ。

 放蕩(ほうとう)息子の帰還を認められる「対価」に、ジイさんの戦友ジョージ ゴードン(George Gordon)の営む車修理工場で日夜働かされる事になった父の代わりに、幼い俺を笑わせようとしていたのが、清く正しい妊娠中絶反対論者の祖母エリザ(Eliza)と、泥にまみれてベトナム(Vietnam)戦争を戦い、10本指の内3本をツブした偉大なる愛国者エドワードだった。清く正しい規律主義者だったエリザに事あるごとにお得意のパイを胃に詰め込まれ反吐が出そうになって家の外に出ると、大抵ジイさんは似たような日焼け方をした隣近所の爺様達と待ち構えていて、

「ショーン、イイ物を見せてやる」

 とヒゲとススで飾った顔を綻(ほころ)ばせて俺の肩を抱き、「プレイルーム」に押し込んだものだ。そして、決まって見せるのは―無数の若かりしジイさん達が映っている、戦争映画だった。
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