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【NARUTO】人狼といっしょ。

第5章 終わり。


ふと、ひやりとした香りに顔を上げる。
「なに、して、るの?」
「ぇ、だん、なさま?」
目の前に立つ旦那様に驚く。気が付かなかった。
「ひとり?」
「はい、ちょっとしたお散歩ですから。綱手様には言ってきておりますよ、あと数時間で家に戻ります」
「その姿久しぶりに見たよ」
「散歩の邪魔をされたくなかったので、こういう時は役に立ちますね」
「はぁ…、帰りなさい」
「ぁの…今日だけ…」
リンさんの香りが近づくのに気が付き納得する内心とは裏腹に必死に笑みを作る。
うまく作れているといいな。
「はい、解りました。では、失礼します」
ぺこりと頭を下げる。
とぼとぼと藤を背に歩く。
寂しがることはない、来年があれはここに来られる。言い聞かせながらゆっくりと帰路につく。
途中、イタチさんとテンゾウさんに出会い小さな藤を貰い気分は戻る。
お誕生日おめでとうございます。
と書かれていてイタチさんの文字だとわかる。テンゾウさんに金平糖と杏仁豆腐を渡され
素直に受け取ると祝ってもらった嬉しさで胸がはちきれそうになる。
「あ、ありがとう、ございます」
藤の公園に行ことうしていたらしくすれ違わないで済んだとほっとする。
「あと、マダラさんからこれを」
「まぁ!」
イタチから受け取ると小さな包を解く。
藤色のブックカバー。
おめでとうと書かれたカード。
「新しい小説です!」
「綺麗なカバーですね」
「はいっ!大切に、大切に使わせていただきます」
背後から名前を叫ぶ声に振り返る。
俺達はこれで、と立ち去る二人に頭を下げると愛らしく笑いながらオビトを引き連れ走ってくるナルトの姿に駆け寄る。
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