第4章 少しの歩み。
「それに、いつでもあの子は離れていくよ。自分が望んで、それが、嫌なんだよ。奥さん事で何も知らないのも二番手になるのも、嫌になっているからな」
「……リンは違うの、か」
「違う、全くね」
オビトは麦茶を飲み干しため息をついた。
「は愛らしい、確かに守る必要もないぐらい強い、それもわかる。お前が言う知りたいと思わされる女なのだろう、けど、それはお前の本心なのか?同情なのか?」
「ずっとわからなかった、けど、今日解ったよ。」
本心だって。
心が知らなくていいとポーカーフェイスが出来ない。
「とはちゃんと家族になりたい夫婦になりたいって、思ってるよ。リンの事はたしかに好きだ、けど、お前を好きだと思う好きとそう変わりはない」
何でも言って欲しいと望んでいる。
頼って欲しいと、話してほしいと相談してほしいと望んでいる。
彼女は笑顔で日常を保つ。
それが俺に煙たがられない方法だったからだろう。
「なら、リンは俺に任せろ。」
「あぁ、悪いな」
「んな事より、なんかあったのか?風邪か?」
カカシは少し唸り、視線をそらす。
「あーーー………発情期ってやつ?」
顔を真っ赤にするオビトに笑いを堪えられなかった。
ふと、人の気配を感じ戸を開けるとが座り込んでいた。
「ただいま、」
「おか、えりなさい、ませ」
見上げてそう言うと、這いずり逃げようとするのを抱き上げる。
「ん?」
オビトにも負けず真っ赤な顔をして、口をパクパクさせる。
「だ、旦那様!おろ、してください!」
「腰、俺が擦ってあげるよ」
「!?い、いえ、あの、えっと」
「どうしたの?そんなに真っ赤な顔をして」
は視線を泳がせ、ぴとりと視線が合うと涙をポロポロ落とす。
「旦那様ごめ、んなさい、私、わからなくなって、あの、旦那様と、キスしたいです」
体温がだいぶ上がっていた。
「って事だから、オビト。帰ってね!じゃ」
「お前な……、また来る」
「ふ、ぁい」
とろんとした顔で、見つめるのを何故か赤面してオビトは立ち去っていた。
荒い息。