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【WJ】短編 -2-

第12章 【裏】検証、轟焦凍の場合/轟焦凍


「轟ってさ、好きな子にはどんな反応取るんだろうね?」


 休み時間、女の子の大好きな恋愛トークに花を咲かせていた際、響香ちゃんが口にした台詞。いつも冷静でいてあまり熱くならないっていうイメージの轟くん。そんな轟くんが恋をしたらどうなるのか興味が湧いた。


「私、ちょっと確かめてくる!」
「え、ちょ、遥香!?」


 ズンズンと轟くんの座る席に近付き、ドンと、轟くんの席を叩いた。


「どうした?」


 轟くんの質問を無視し、私は両手を轟くんの首に回し、唇を奪った。それを見て教室中から悲鳴が上がる。


「今度は轟かよ!チキショー!」


 私の個性、〝魅了〟。キスをした相手を惚れさせる事が出来る。別にそれは唇じゃなくてもいいんだけど、唇の方が効力が長い。そして、キスの長さでも効力の持続時間が変わってくる。
 リップ音をたてて離れた唇。重なり合う視線。…どうだ?轟くんの反応を伺うと、目を丸くして驚いてるだけで、いつもと特に変わった様子は見られない。…あれ?おかしいな。


「遥香!」


 響香ちゃんに手を引かれ、教室の外へと連れ出され、それに続くように他の女子もわらわらと廊下へと出た。


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