第10章 帰り道の途中で(2)

《あらら、泣いちゃったよ》

｢そう…ごっ…うっ…うっ…」

《幼馴染の名前を呼んだところで来たりしないわよ？》

｢私は…私は…総悟にとって邪魔な存在なの…？ 私は…」


ねぇ…


教えて総悟……


私は必要ない人間なのかな…？


<そうそう、アンタなんて邪魔な存在なのよ！！>

｢……」

<いい加減に気付いたらどうなのぉ？ 馬鹿じゃないの？>

｢……」

<沖田くんも沖田くんよね>

｢……」
<こんな馬鹿な幼馴染のために頑張るなんてさぁ？>

｢……」
<沖田くんが可哀想よね〜？ こんな幼馴染の面倒を押し付けられてさぁ？>


(総悟、私は総悟にとって邪魔な存在かな…？)


私がその質問の答えを求めていると…

｢華菜は必要な存在でィ！！」

《<！！？>》

｢ッ…！？ 総悟…」


その答えが私の後ろから返ってきた……。