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Aprikosen Hamlet ―武蔵野人狼事変―

第1章 「バベルの塔」THE TOWER


﨔木「ちょっと美保、正気? いくらお前でも、今から一人でミサイルを堕天(おと)すなんて、無茶だ!」

天満「…確かに、答えは見付からないかも知れない」

﨔木「は?」

天満「でもね、諦めない限り、道は心に照らされるはずよ。それがこの世界だって事を、かつてあたしに教えてくれた文豪が居た。そして、それを命懸けで証明してくれた戦友も居る…そう、あたしの眼前にね!」

﨔木「天満…」

天満「大森軍管区第三中隊ポタージュ初号機、離陸準備完了。美保関大宰少弐天満、出撃します!」@F/A-22A

 昨日まで、いや…数刻前まで平和の象徴だった青空に、歴戦の英雄が再び飛び立って行く。迫り来る飛翔体、迎え撃つ飛行機雲。﨔木夜慧はただ、それを見届ける事しかできない。だが、次に為すべき事は、既に心の焔(ほむら)を灯していた。

﨔木「…もう二度と、奪わせない。決して、失わない。俺が俺自身である限り…未来も、運命も、何もかも…! さてと、俺も出撃だな」@Su-47

 メシア歴2018年2月13日、火曜日。日本列島の上空において、巨大な電磁波が観測されたのは、その直後の瞬間である。それは光であり、次いで爆発音であった。そして…。
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