第1章 歪
「おはようございまーす」
「おはよー!」
「おはよ。」
「おはよぉ〜」
「おはよう…」
その声と同時に俺はすかさずバックから黄色いメモ帳を取り出した。
ガチャリという音共に現れた俺の愛しい人
専用のペンを片手に視線をあげた。
今日はからし色のTシャツにいつものジーパンか…
そして腕時計でただちに時刻を確認。
10時43分17秒…っと。
カリカリと丁寧かつ早急にメモを取る。
いつも通りの朝。
朝の俺は忙しい
ニノ専用ノートに、今日のニノの様子を細かくメモしなきゃいけないからね。
え?
たとえば何を書くのかって??
ふふ…それは秘密。
メモを取りおえたら、すぐさま立ち上がりコーヒーをいれる。
「コーヒー飲む人Put your hands up?」
「「「「yeah!yeah!yeah!」」」」
いつもの俺の決めゼリフに勢いよく返事をするノリノリな4人。
ニノのついでに俺とメンバーの分のコーヒーをいれるのが俺の朝の習慣。
「はい、ニノ。」
ちゃんと濃いめのブラックにしといたからね。
「ありがと翔ちゃん。」
そう言って柔らかく微笑むニノ。
ニノの笑顔を見たい。
だけどニノの笑顔を見ると俺はいつもイライラする。
誰にでもこんな顔、ふりまいてんじゃねえよ。
ニノは俺のモノなんだからさ。