第29章 『転校少女と君の唇』

中「ちょっと落ち着けって；
お前らしくない…」


嶺亜くんに宥められる拳武くん。

本当に、いつも冷静な拳武くんには

珍しいことだった。

神宮寺くんも神宮寺くんで、

岩橋先輩に何か言われている。


中(俺が忘れ物なんかしなきゃ…)


思い詰めた表情の嶺亜くん。


羽「あみ、帰ろ…」

『あっ、うん…』


冷静さを取り戻した拳武くんに言われ、

下校することに。

嶺亜くんを見ると「ふたりで帰って」

と言われてしまった。